
束縛から解放されてこその旅。今日は会社も家族も忘れて楽しもう。

本当の空を見たいと智恵子は言った。またたく星に智恵子と心を通わせる。

のんびりとしじまの中の手酌酒。炭の爆ぜる音としゅんしゅんと滾る湯の音。しんしんと外は雪。

あっという間に過ぎ去る新幹線から見える富士山。今日の霊峰富士は私だけのもの。

100歳。作者は一世紀を生き抜いたという。ただそれだけでひれ伏すしかない。

昨日は登別、今日は別府の湯けむり。手近にできる温泉めぐり。コロナ禍の巣ごもりで発見。

歯切れのいい寅さんの啖呵売。祭りのあとの後ろ姿と重ねる一人旅。

そういえばふるさとの風も光りも母の胎内かと思えるほどの温さ。いつでも帰れる始発駅。

人に与えられた生老病死の四苦。ここから始まる長い物語。

人生を旅とするなら道中は喜怒哀楽の泣いたり笑ったり。できれば笑いの時間がより欲しい。

心の空洞を埋めるのはあまたある煩悩を断ちひたすら歩くこと。無心がきっと埋めてくれよう。

何もかも脱ぎ捨てとにかく踊ってみよう。狂うほど。その先に何かが。

大根の白も花嫁の白むくも手塩にかければなおのこと。このいとしさがあればこそ。

海の向こうに、山の向こうにまだ見ぬ景色がきっとある。その景色の中に求める人もの淡い期待。

父の背中は岩だった。時の流れは残酷。父を乗せたこんなに軽い車椅子を押すことになろうとは。

旅のために働くという人がいる。人生を豊かにしてくれる。旅は生きた教科書。

駆落ちという現実逃避の力技。逃げても逃げてもついてくる月を味方に。

井戸を出て初めて知った空の広さと風のいろ。もう一度あの日の感動を井戸の中から切々と。

飲んで騒いだ。可憐な野薔薇と対極の昨夜。野薔薇の白が目に痛い。

しがらみという名の鍋三つ。これを磨き上げれば解放の旅が待っている。

新しい自分を見つけた旅の空。昨日と同じ日々の暮らしに見いだせなかった長所と短所。旅は自分発見。

地を知り風を知り人を知った芭蕉の旅。人生そのものが旅だという。

さてこれからは解放気分全開の旅の宿。非日常の旅を楽しもう。

何のために働く、何のために生きる。それを教えてくれた旅だった。充実の旅衣を脱ぎながら。

一見に如かず。耳で聞くよりこの目で。旅はあらゆることを教えてくれる。

鏡の前であれこれと。旅が終わって最も楽しかったのは旅立ちの朝の鏡に写した旅帽子。

若者ははき慣れたジーンズ。中高年はここぞとばかりの一張羅。青い背広で心も軽く。

旅の楽しみは何といっても食事とおみやげ。特に限定品という付加価値におもわず手が。

来し方を振り返れば何と曲がりくねった道であったことか。凧が上がるのは向かい風があればこそだと誰かが教えてくれた。

地域に貢献できることは旅先での地産地消。一日も早いコロナの終息も願って。



























































