• 平均寿命まであと幾年。一日を大切に丁寧に生きよう。ごまめの命を頂きながら。

  • あの山のあの稜線から少しずつ。父の背中で見た初日の出は今も鮮やかに。初日に届けこの柏手。

  • 古い考えや風習はおさらばしよう、との新年。あの「青い山脈」での「古い上着よさようなら」を口ずさむ。

  • 偉い人の高尚な話や本からの刺激より隣りのおばさんの暮らしの知恵が何より役立つ時も多々。

  • 三ケ日だけに許される朝酒、昼酒、そして夕酒。かくしてゴロンと転がる一升瓶。明日が怖い。

  • あの凧小癪にも歌舞伎役者か。青空を舞台に跳ね回る凧。

  • あと何年生きるのだろうか。と思いながら拝んできた初日。きっと今年は良い事が。

  • 子らの歓声が消えて久しいふる里。道行く人もめったに。大都会東京へ東京へ。今も昔も。

  • 人間の話を盗み聞きしたのはいつの日か。かつては人との共存共栄だった、という鼠の嘆き。

  • そうだ。暮らしに欠かせぬ天気と気温。去年は雪が降ったのに。進む温暖化に一抹の不安。

  • 暴飲暴食のお正月。毎年こうだ。来年こそ。同じ誓いの松明けである。

  • 胃に優しいのはスズナ、スズシロなどの七草。正月明けの昔の知恵に驚く。今日は一日健康三昧。

  • 初風呂は近くのスーパー銭湯へ。思いは同じか。まずは新年のあいさつと賀状のお礼を。

  • やはり人と人との世。平和は何よりも。なごみ丸くおさまると意の「和」は人の世に欠かせぬ。

  • とにかく今年は有言実行。口に出して自分を追い込むことにする。わき目もふらず。

  • 人間生きていく上で最も大切なことは「すじ道を立てること」の「義」。書にも生き方にも迷いなし。

  • どんな年になるのか令和二年。昭和は戦争の時代でもあった。令和は戦の無い時代を、とひたすら。

  • 日本神話題材とした岩見神楽。破魔矢は大蛇に挑む武具の一つか。音曲に合わせ厳かなる舞。

  • さあどんな一年にしよう。あれもこれもと。予定の多さはそれだけ充実の日々の表れ。

  • 温暖化というより過熱化で地球が壊れていくことをあかぎれのないこの指が教えてくれる。

  • 一日いちにちを積み重ねて私たちは生きている。この一日、一瞬の命に改めて乾杯。

  • 合戦があるから存在感を増す凧(いかのぼり)。その相手も年ごとに退陣という現実。

  • 幸せのおすそわけ。これも時代の流れか。言葉をいくつ重ねてもいちまいの写真には勝てぬ。

  • 多くは望まぬ。健康で三度の飯が食えれば。やがてそれも身の丈以上の願いになるのかも。

  • 春がこんなにまぶしいのは五輪の年明けだから。昭和五輪はこの日本国をぐっと前進させた。

  • いつもは何となく見過ごしてしまう床の間。正月、まるで鏡餅のためだけにあるような床の間。

  • いつ来ても昔と変わらぬふる里。小川も森も吹き渡る風も。そして人情厚きこころも。

  • 昔、どこにも縁を取り持つ「でしゃばりオヨネ」というおばさんがいた。年ごろはどこにという炬燵談議。

  • 新しい年を告げる鐘の音が一つふたつと。新年はどんな年にしようと暦をめくる胸はときめく。

  • はねつきもすごろくもそして独楽回しも知らぬ新世代。母子の生年月日を聞くたび遠くなる昭和。