
未来を語る少年のようなこの語り口の何と熱いことよ。あなたに賭けてみようと。

同じ船に乗っても同じ夢を見るとは限らない。この船から戦の火が消えることなど。

大海に出ることを信じて放った笹の舟。沈まぬように沈まぬように。

時にこの定期券は音の消された鎖とぞ思う。いつか鎖を断ち切って。

北国の雪と訛りを乗せて一両電車がかすかに軋む。

あの車掌さんと一緒の空気が吸いたくて乗り越したことも。

自転車の高さは人の情けの高さかも。

あの雲に乗れば理想の大地を踏めるきっと。きっと。

ああ、やっぱりふるさとは。この話し言葉の訛りが温かい。

西方の彼方にあるというお浄土。果たしてどのあたりだろうか。

また元の歩ける足に戻りたい。リハビリの辛さも何のその。

時が私を追い越していく。置いてけぼりの昨日今日。

ハンドルは気ままに切れると思ったが妻という名のナビゲーターが右へ右へと。

勝ってしまえば昨日のことなど。握った指の冷たさにふっと身震い。

誰がこの日を想像できよう。歳月は残酷な面もあるがこんなに人を大きくもさせる。

しばし雲に夢を預けてみたい今日の空。

取り入れが終わり役目を終えた案山子は隣の豊作の田畑に。

この風に逆らってみても。老いの身には波風を立てる勇気はもう。

日に何度も来ないバス。バックミラーにバスを追いかける人の影が。

歳月は等しく誰の身にも。かくして病気自慢のバスの面々。

相談に金と無縁の話など。人がいいもんだから財布は軽くなるばかり。

ふるさと行きの夜行バス。山や川は昔のままか。

遅れまいと片足だけは乗せてはみたが両足までは。決断がまだできぬ。

甘い口から甘いことばで誘われて。来てみたところは花園なんてどこにも。風が吹くばかり。

汗の手に握ったバスの片道切符。時間が君との距離を刻々と。

降りたところが安住の地と心に決めて乗った汽車。ここで根を張り生きていこう。

この道を振り返る余裕もできた。振り返る笑い話の中に苦難の山や谷のことなども。

あの時の君を信じて今がある。あの頃の山の頂きと言われた米寿を迎え。

乗せられて木にも登ったキッチンパパ。エプロン似合う日曜日。

考えてみれば世の殿方みんなに通じる格言が。かくしてゴミ袋を運ぶ風景があちこちに。




























































